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ん、うるさい...スマホ大量の通知が来ていることに気づく
外が明るくて、鬱陶しい
前コラボした配信者からまたメッセージが来ていることに気づく
えっと...
『登録者100万人になってるけど大丈夫?炎上収まったらまたコラボでもしたい』
血の気が引いた、意味が分からなかった
咄嗟に自分のチャンネルを開く、まさか150万人も登録解除してるわけ...
意味が分からなかった。
まさか、本当だとは思わなかったからだ、夢なのか?これは、夢か???
...とりあえずお礼をしないと
前コラボした...えっと、あ、 いま って名前だっけ...
「いまさんありがとうございます、いいんですか?ぜひコラボさせていただきたいです。」
この人もバカなんだなぁと思いながら入力する、登録者150万人も減ったやつとコラボしたらお前の登録者も減るに決まってるじゃん...
なぜあんなことをしたんだろう、炎上怖いなぁなどと思いながら通知欄を見る
こはくからメッセージが来ていた
『なうさん!おはようございます!』
『なうさん起きてますか~もう昼ですよ!』
ふと時計を見た
...今日は昼から一日がスタートか......
「今起きたよ、こはくおはよう」
あ、昨日から何も食べていないなと認識した瞬間吐きけがする空腹感におそわれた
気持ち悪い、何か食べようととりあえす冷蔵庫の中を見たがエナジードリンクしかなかった。
飯...ないのか...
なあ、飯何食べたい?俺は麺類が食べたい
そう言葉を吐こうとした時、一緒に暮らしていた彼女はもういないことに気づく。
またやっちゃたよ、最近は忘れてたのに...
後悔でおなかが膨れていった。
『なうさん、お昼何食べましたか?』
「ラーメン食べたよ」
『なうさんラーメン好きですもんね!私はカロリーメイト食べました』
「成長期なんだからもっと食べな、明日おいしいご飯でも食べに行こう」
『明日、本当に楽しみです、頑張っておしゃれします!』
こはくは本当に...なんとういか、俺にはこはくしかいないんじゃないかと思ってしまう。
俺から離れないでくれよ、そう思いスマホから手を放そうとした瞬間スマホが震える
『イマって呼んでいいよ、なうさんともっと仲良くなりたい』
一回コラボしただけで何かを勘違いしているんだろうか?鬱陶しい、俺の知名度を利用しようとしてるだけだろ。
「ありがとう!うれしいよ、イマって呼びます。」
『何回も言ってるけど敬語やめて、お互いタメにしようってなうが先にいってきたじゃん』
「あはは、そうだっけ、ちょっと疲れてるみたい」
うざい、うざすぎる、お前のことなんてどうでもいいんだよ
そう思いながらスマホの画面を暗くする。
華来...気づいたらそう呟いていた。華来、なんで、戻ってきてよ
もう三か月は経つのにまだ引きずっている自分がみじめだ。
俺は華来のすべてが好きだった。幸せそうな顔も、すべてを信じられないと言わんばかりの濁った瞳も、全部好きだったんだ。もう会えない事実が大嫌いだ。
そんな時、またスマホが震えた
『なうさん!なうさんはどんな服が好きですか?』
...服のことはまったく知らないんだけどな、あ、白いワンピース...
「白いワンピースとかが好きかな」
...俺って最低だ
『わかりました!明日楽しみにしといてください』
そういえば炎上、どうしようか。とりあえず落ち着いてから謝罪しないと...
どう謝罪しようか...事務所はいっとけばよかった
あ、イマって人は事務所入ってるんだっけ
「謝罪ってどういうのがいいかな?事務所ってこういう時のためにあるのかな笑」
『なうの場合は...うーん、わからん笑』
『事務所の人聞いてみるね』
「ありがとう、助かる。」
華来が全部悪い、まだそう思っている自分がいて自分が怖い。
俺が炎上した理由は
恋人をマインドコントロールして自殺させたからだ。
そんなつもりじゃなかった、こんなことになるとは思わなかった。
後悔で頭が埋め尽くされる。こんなことになるなら、あそこでやめるべきだったな。
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