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「一般人を相手に、打つ手があるまい」
守るべき対象が、無意識にヒーローを追い詰めている。
事の重大さに気づいた宿敵が右往左往する映像を眺め、Dr.アクアマリンは北叟笑んだ。
とにかく注目を集めてしまうという能力が、ここまで絶大な効果があるとは想定外…いや、これは最初から狙っていた、狙い通りの結果である。
打倒ライトニングボルトを掲げて、研究し考察し熟慮した結果であり、このDr.アクアマリン以外に成し得なかった所業なのだ。
変身できないただのサラリーマンなど、恐るるに足らず!
思えばモラモラ様がこのダークコネクトを立ち上げたのは、我々のような異形の怪人にも人権を、との崇高な目的のためだった。
怪人にだって法の下の平等を、思想やら良心の自由、教育を受ける権利はもちろん、勤労の権利も!
Dr.アクアマリンは改造人間だから戸籍もある。
何なら、ここの場所は個人で借りて固定資産税とか所得税とか市民税とか消費税とか払ってるし、納税の義務を果たす気もあって、いつかは個人事業主から法人になる野望もあるのだ。
それを邪魔する、人間の味方ライトニングボルト!
「そろそろ頃合いだな」
配下のコネクターたちを、大量に街中へ放つのだ。
そして自由へのデモ行進をするのだ!
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