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序章
ぎりぎりと歯噛みをする首領の背後に控えていたDr.アクアマリンは、いつも以上に恭しく頭を下げた。
「ご安心召されよ、我が主君…次なる手は打ってあります」
「そんなことを言って、毎回やられておるではないか!」
忠実なる参謀兼科学者に勢いよく振り向くと、主君モラモラは顔を上気させて息巻いた。上気させた、というのはDr.アクアマリンの主観であって、マンボウのような丸いフォルムの風貌からは窺い知ることは常人にはできないであろう。
「宿敵ライトニングボルトは、己も気づかぬうちに我が術中にはまっているのであります」
「ほう…?」
自信に満ちあふれた鋭い眼光を受け止め、モラモラはやや宥められたようであった。年の頃で言えば壮年あたりであろう部下は、主君が志を立てた頃から長く仕えており、こういうときには実際頼もしかった。
「秘密組織ダークコネクトの宿願を果たす日は近いのです」
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