楽しい時間

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楽しい時間

病院に運ばれた夢は治療を受けた。十分休むようにと医者に言われた夢は、家にこもっていた。 何もすることがない、暇。 暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇、暇。あぁ、暇すぎるー そう思っていたその時、家のインターホンが鳴った。私は一階に降りて玄関を開けた。春菜、戒斗、れい、ときやと池見が立っていた。 ー 皆じゃん、どうしたんだろ。 「皆、どうしたの?」春菜たちを玄関に入れて聞いた。 「いやー、七瀬が夢に謝りたいって言うから家まで来たってわけ」 「今までは...ごめんなさい。美術の作品にペンキをかけたり、カレーを頭からかけたり、石を投げたりして。」 「相当酷かったよ」春菜は腕を組んで言った。 「この様な嫌がらせをしたのに、助けてくれてありがとう。今までの行動については心から反省してるの、嘘じゃないよ、今まで本当にごめんなさい」 池見は深く反省しているのがわかった。私は、何も言わなかった。 「流石に許してくれない...よね」 池見はぎこちない感じで言うと、私は言った。 「私は、あなたから色々な嫌がらせを受けた。あなたのこと許さないに決まってるよ、出てって」 私はきつく言った。池見は言われたとおり家を出ようとすると、「私がこんなこと言うとでも思った?」夢は笑いながら言った。池見は戸惑った。逆に春菜達は笑ってる。 「怒ってないの?」 「怒る?怒ってるわけないよ」 「本当に?」 「うん、そもそも私、ペンキのこともカレーのことも全然気にしてないよ。」 私はニッと笑った。 「嘘だ!夢ちゃん泣いてたじゃん!」春菜が大声で言った。 「確かに私は泣いてた。だけど、それはもう数ヶ月前の話。今思うとくだらない話だよ。」 「すっげぇポジティブじゃねぇかよ」ときやが笑う。 「そうだね」玄関は盛り上がっていた。ここで盛り上がると、近所迷惑だから、近くにある、広い公園に行った。 公園についてからは、皆で鬼ごっこをしたり、缶蹴りをした。 だけど、いつまでも公園に居るのも暇だ。 「ねぇ、皆でゲーセン行かない?」 「いいね、行こうぜ」 「お金はどうするの?私は一応持ってるけど」 「俺とれいは持ってるよ」 「私は五千円持ってる」春菜が言い、皆が私を見た。 え?なんでこっち見るの?え......怖っ 「なんでこっち見てくるの」 「いや、夢はお金持ってるのかなーって」 「それなら、五千円持ってるよ」 私は答えた。皆、お金は持ってるということだから、 ゲーセンに行くことにした。 太鼓の達人では、れいが『鬼』というレベルで遊んでた。 ー フルコンボ! れい君凄いな、私は太鼓の達人をしたことがない。 その後は、ユーフォーキャッチャーで推しキャラグッズの景品を取ったり、VRをしたり、皆でマリオカートをしたりした。 昼間から、ゲーセンに行って皆で楽しい時間を過ごした。 「今何時なんだろ」和也がスマホの画面を見た。 16:46分でそろそろ帰ることにした。 建物の外に出ると、空は淡いオレンジ色で、カラスが鳴きながら飛んでいた。多分親のカラスだ。帰り道、皆で土手に寄って、少し話した。 「夕日が綺麗だね」 「そうだね」れいが答えた。
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