落ちぶれボム

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 軍からの脱走、特に戦場からの脱走は軍規違反、見つかって連れ戻されれば死刑になる。  ボムは、発見されるのを恐れ町に近づかないようにして逃亡生活を続けた。  やがて、追手は来ないと確信すると、安心すると同時に、不名誉の三文字が頭をもたげて来る。  自分は大口をたたいて村を出て来た。  手柄どころか、脱走兵となり下がった。これで故郷になど帰れる訳が無い。  他に、何処に行けばよいのか。  ボムは山に棲み付き、付近の街道まで出ては、そこを通りがかる旅人や商人を襲って金品を強奪し、それらを自分で使ったり売って金に換えたりして暮らすようになった。  それから数年後――。
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