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「きみは、どうも私の腕を疑っているようだから、特別にコレクションを見せてあげよう」
そう言った彼女は、奥の一室にオレを招き入れた。
部屋に入ったオレは、目を丸くした。
壁一面に、様々な牙が飾られていたのだ。
数は300ほどもあるだろうか。
手を伸ばした彼女は、壁に設置された棚の台座から一本の牙を手に取った。
太さは、オレの指を三本も束ねたほどはあった。
緩やかに湾曲し、先端は鋭い。
「フェルサ山脈の南に棲息する、ゴルド・ライオンの牙だよ」
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