6 マキシミリアンからレオへの手紙

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6 マキシミリアンからレオへの手紙

我が愛しの弟へ 兄はすっかり元気になりました。 信じられないだろうがこの度わが子を授かったのでその報せにペンをとりました。 かわいい男の子だ。お前もおじさんというわけだ。 名前はルーサンダーと名付けた。 祖国の地を踏むことは無いだろうと思ってたけれど、愛する人と出会い、愛し愛されることで我が体も心も癒やされたのだろう。近頃では叔父上から家督を次ぐよう望まれてようやく王族としての責務を果たせそうだ。 これも神の思し召しというものだろう。 だがお前の健康が優れないとお前の母君が嘆いておられる。 一体何が起きているのか。兄は心配だ。 そのうち我妻と共に見舞いに行こうと思うよ。 それまで元気で お前の兄 マキシミリアンより
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