彼女もモノクロ…?

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「私も見えるようになったの。モノクロの世界を。」 モノクロの世界が見る仲間、優知。なんで最初から知らなかったのだろうか。 呆然と立ち尽くす僕に手を差し伸べる。 「これから教えてほしいな。モノクロさん?」 夕方 彼と優知と別れ、一本道。公園。…また亜味がいる。 「こんな遅くまでどこ行ってたの?」 お母さんみたいなセリフだ。どこいっても良いじゃないか。 「まぁ…外をふらふらと…」 「また、話聞いてもらえるよね?」 たまにうなづく、あいづちをうつなどして、聞いているふりをする。 いつも似ている話ばかりだから、感想を聞かれたり、アドバイスを聞かれたりしても、大抵同じ反応でながせる。 「私はいらないのかな」「大丈夫だよね」「はやくあの人に死んでほしいな」 「どう思う?だいちゃん。」 「大丈夫だとおもうから、はやく家に帰ったら?」 さっさと済ませて家に帰りたい。なんなら、外食して帰ろうかな。 だったら優知を呼んで食べるか。そうしよう。 亜味の呼びかけを無視して近くのレストラン前に向かう。 夜だと、モノクロの世界はほぼ暗い…わけでもない。暗いから、皆が明かりをつけ白くなる。まぁ、昼よりは暗いが。 「あ、モノクロさん。」 そんな事を思っていると、優知が来た。そういえば、優知はモノクロの世界だとかなり珍しい髪がついている。ちょこっとした可愛らしい前髪に横に引っ張った目がついている。僕のように口はないが、そこがいいと思う。 「遅かったね。なにかあったの?」 「道に迷ってて。ごめんね。行こうか。」 そう言って二人でレストランに入る。 「モノクロの世界の正体ってなんだろうね。」 優知がぼそっと言う。 「なんだろう。僕も知らないや。」 僕は一応モノクロの世界の名前がついているだけあって多分創設者だ。 けれど、どういう経緯でできたかまでは覚えていない。まして、なぜ優知が見れるのかは本当に謎だ。 「これからわかってくものじゃないの?」 そう適当に言って、ハンバーグをひとくち食べた。
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