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転校生
小3の時、転校生が来ると聞いて、皆興味津々だった。
扉開き、緊張した面持ちで女の子が入ってきた。
教壇に立ち、こちらを向いた瞬間、目を奪われた。
「香山レイです。
よろしくお願いします。」
仕草も声も全てが僕の好みだった。
笑った笑顔が天使みたいに見えた。
初めての胸の高まりに、僕は彼女に恋をしたことを自覚した。
休み時間、レイちゃんは女子達に取り囲まれていた。
聞き耳をたてながら情報収集する。
親友のサクマが、
「ハルト、お前、香山さんが好きなの?」
と小さな声で聞いてきた。
「そんな風に見えた?」
僕は焦りながらそう聞いた。
「わかりやすすぎ!顔、ニヤけてたぞ。」
僕の初恋は、あっという間にサクマにバレてしまった。
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