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遺書によるエピローグ
私は死ぬことに決めました。
今まで毎日死に方ばかり考えながら、いつでも死ねると思うことでなんとか生きてきたけど、限界が来てしまいました。
クラスの男子に、両親の悪口を言われました。
私みたいな人間を作って損をしたろうね、とも言われました。
それは、両親から見放されたことを自覚している私には、とてもつらいことでした。
それで、空き教室で首を吊ろうと思ったけど、Sちゃんのことを思い浮かべたら、耐えられました。
そうして家に帰ろうとしたら、校門を出たところで、別のクラスメイトから、私の心の病気のことをからかわれました。
もうだめだと思って、通りがかった車に飛び込もうとした時、東京で仲良くしてくれたSくんのことを急に思い出して、耐えることができました。
よかった、乗り切った、と思って歩き出したところで、別のクラスの女子に捕まりました。
私が彼女の彼氏を誘惑したとかで、私が一生幸せになることができないと思うくらいひどいことをたくさん言われました。
この時、もう一人誰かの顔が思い浮かべばよかったのですが、私にはもう誰もいませんでした。
死ぬと決めたら、嘘みたいに穏やかな気持ちになりました。
もしまた生きようとしたら、本当に恐ろしい思いをすることになるでしょう。
そうなる前に死ぬことにします。
二人とも、ありがとう。
おかげで私は今日まで生きられました。
生まれてきてよかったとは思えないけど、二人に出会えたのは本当によかった。
いつまでもお元気で、お幸せに。
終
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