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「それにしてもさ、公人がいつも言っていた政信君って誰だ?」
「そうそう、俺も気になっていたんだよね」
いつも中立の立場を貫く真治も悠馬と同じ意見を言ってくるとは、余程の疑問なのかもしれない。
さっきまでの冗談を言い合っていた時と異なり、二人の目が真剣みを帯びているのを感じる。
僕は当時を思い出し、語りだす。
政信君は、お父さんを病気で亡くした子で、当時はおじいさんの家でお世話になっていたらしい。
そういう家庭事情だからか家計が厳しいようで、着る服はいつも一緒だった。
でも、よく笑う子で一緒にいて楽しかった思い出しかなかった。
鹿の骨事件の時も一緒にビビって帰った記憶がある。
そう説明すると二人は、
「いや、そう言うことじゃなくてさ」
「そもそも、俺たちが遊んでた時、三人しかいなかったんだよ」
え?
じゃあ、僕が見た政信君っていったい……。
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