大陸の伝説

1/2
前へ
/36ページ
次へ

大陸の伝説

 前作で登場した伝説をまとめました。こちらも本文で適宜触れるので、読み飛ばしても大丈夫です。  二千年前。聖王アトレウスは聖妃アタランテと共に、ゴンドレシア大陸をひとつの国として治めていた。人々は聖王の慈愛のもと、平和で豊かな暮らしを享受していた。  聖王と聖妃の子孫は代々、王として大陸を治めていたが、千年前、大陸が乱れ分裂する。  この混乱を収束させたのが、聖王アトレウスの生まれ変わりと称する男、ネクロザールだった。  しかし彼は大陸を統一した途端、多くの幼子を生け贄に捧げるなど、過酷な圧政で人々を苦しめる。  青年エリオンはこの事態を憂い、大陸中の古老たちから聖王アトレウスの伝説を聞き集めた。彼は、ネクロザールは聖王の生まれ変わりではなく魔王だと、暴いた。  エリオンの教えによって目覚めた七人の勇者は、ついに魔王ネクロザールを倒した。  そしてエリオンの教えはエリオン教として、ゴンドレシア大陸に広まった。  七人の勇者は故郷に帰り、国を建てた。大陸の王たちは、みな勇者の子孫である。  勇者セオドアは、ネールガンド国を建てた。  七人の勇者のうち唯一の女性勇者カリマは、ラテーヌ国を建国した。  六人の男勇者は故郷で妻を娶ったが、女勇者カリマは処女のまま身ごもる。彼女の産んだ娘がラテーヌ国を継いだ。  なおエリオンは、独り身のまま生涯を終えた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加