エピローグ

1/1
前へ
/19ページ
次へ

エピローグ

 二六XX年、ついに人本否定派が台頭し、人本制度が廃止になった。  一部の否定派によって、大切な人が人本化することで、人間は精神的な病を発症すると科学的に証明されたからである。  人本政策を推し進めていた政治家は失脚した。  当然のことだが、古書収集家の国家資格も無くなった。  人本制度廃止後、本になった人々を元の姿に戻す研究が進められている。  ただし、あのカリスマ科学者の本だけは、誰も手をつけようとしない。 ≪二六XX年 渡辺カスミの日記≫ Fin.  
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加