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 車が、どん! と激しく揺れた。 「地震か!?」  三人が腰を浮かした。  また車が、どん! と大きな音とともに揺れた。  次の瞬間、轟音とともにスライドドアがひきちぎられた。 「な!?」  男たちが愕然とそちらを見る。  白銀の輪が掛かった月を背に、スーツの男が立っていた。  尊琉だ。  彼のまわりの大気が、炎のように青くゆらめく。 「昨日のやつか!」  骸骨が萌々香を突き放し、彼女は頭を窓ガラスで打ってうめいた。 「俺の嫁に手を出してただで済むと思うなよ」 「かわいがってやろうとしただけだ」  骸骨は笑いながら車を降りて尊琉と対峙した。 「昨日は油断したが、今日はそうはいかねーよ」  骸骨はナイフを出して尊琉に向ける。 「やめて!」  萌々香は止めに行こうとするが、男たちに抑えられて身動きがとれない。
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