序章 神の放物線 26

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序章 神の放物線 26

 一応(いちおう)(つた)えると、藤津(ふじつ)はどうでも良さ()に、鼻で笑った。  (うらな)いに(きょう)じる女子をバカにしているのか。  それとも、()かれて当然(とうぜん)と言わんばかりの笑みなのか。    たしかに、藤津(ふじつ)は、モテる男子(だんし)部類(ぶるい)に入るだろう。    ()(がた)眼鏡(めがね)をかけ、見るからに(かしこ)そうな風貌(ふうぼう)。  生徒会(せいとかい)副会長(ふくかいちょう)(つと)め、教師(きょうし)のウケも良く、成績(せいせき)学年(がくねん)ナンバーワン。  まったく、〝優等生(ゆうとうせい)〟を、絵に()いたような生徒(せいと)だ。  だが、実際(じっさい)は、今、()()と向き合っている姿(すがた)こそが、本性(ほんしょう)
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