序章 神の放物線 39

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序章 神の放物線 39

 (くわ)えて、(りく)上部(じょうぶ)のエースだけあって、綺麗(きれい)筋肉(きんにく)のついた、しなやかな姿態(したい)。  まったく、男でも()()れする。 「すまん、俺、しばらく休んじょったけぇ。明後日(あさって)()()りの〝図書便(としょだよ)り〟はどうなった?」  〝図書便(としょだよ)り〟とは図書(としょ)委員(いいん)(しゅう)(いち)発行(はっこう)する掲示物(けいじぶつ)だ。  担当(たんとう)はクラスごと。  今週(こんしゅう)は、二年一組の図書委員、左内(さない)藤津(ふじつ)()()当番(とうばん)だった。 「()わった。明後日(あさって)、〝(うし)〟から承認(しょうにん)をもらえば完了(かんりょう)」  藤津(ふじつ)がぶっきらぼうに答える。
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