序章 神の放物線 7

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序章 神の放物線 7

   2  山口県(やまぐちけん)山口市(やまぐちし)北東(ほくとう)に位置する()()地区(ちく)は、人口およそ六千人。  自然(しぜん)(ゆた)かな農村(のうそん)といえば、聞こえは良い。  ところが、過疎化(かそか)歯止(はど)めは()からず、近年(きんねん)()()目立(めだ)つ。住民も、子供より年寄りが多い。  それでも、小高(こだか)い丘の上に建つ山口(やまぐち)市立(しりつ)()()中学校(ちゅうがっこう)には、三百名弱の生徒いた。近隣(きんりん)()遠地区(とおちく)(その)地区(ちく)から(かよ)う生徒がいるからだ。  仁保の北側(きたがわ)隣接(りんせつ)する未遠(みとお)南側(みなみがわ)に隣接する(その)には、すでに中学校がない。
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