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ちらちらと舞う粉雪が冬の日差しにキラキラと輝いている。
そこここに上がる楽し気な男女の笑い声。周囲の木立には赤と金の装飾が施され、クリスマスムードを盛り上げている。
「いいなぁ、みんな楽しそう」
カップルであふれかえるゲレンデを見やって、美香は恨めし気に息をついた。
おりしも上がる、甲高い女性の笑い声。蛍光ピンクのウェアを着た女性が、長身の男性の腕にしがみつくようにしてこちらを見ている。
かすかに媚びを帯びた甘ったるい声は、ひとりぼっちの美香を嘲笑うかのようだ。
「だめ、そんなこと考えちゃ」
慌てて頭を振って、被害妄想じみた考えを脳内から追い出した。
「たまたまこっちを向いてただけ……誰も私のことなんか見てるわけないもの」
自分で自分に言い聞かせ、余計にみじめになってしまった。
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