平凡でノンケだった俺が男子校ではモテモテ⭐︎男子校パラダイス

俺が授業中ボッーとしてたら背後から

　しかし司は一人席で何をしているのであろうか。　色々な考えが頭の中を過ぎる中、それが全部表情や行動に出てしまっていたのだから、授業をしている純一からしてみたら気がつかない訳がない。

　純一は気配を消し司の背後へと回ると、司の右側へと立つのだ。

「神田君には私の授業が退屈なのかな？　一人で色々と表情を変えてるみたいだけど、何を考えてるんだい？」

　そう言った直後に純一は司の背後から耳へと息を吹き掛ける。

　それとほぼ同時だっただろうか。　司はきっと体に悪寒が走ったのか、その後でかい声を上げるのだ。

「うわぁあああ！！」

　流石に司の耳そば近くで甘く低い声で言われてしまったら反応しない訳がない。

　司の方は瞬時に顔を真っ赤にさせ、今息を吹き掛けられた場所を思わず手で押さえてしまっていたのだから。

「あー！！　ビックリしたわぁー！！　今、先生……俺に、な、な、何をしたんですか？」

　まだそういう経験が無い司は、今自分に何が起きたのかが分からず、そこに居た純一に問う。

　きっと高校生になったばっかりで、本物の恋や色々な経験は全くもって無くて、どうやら今置かれている状況が分かってないようだ。