え?何?……せ、先生!?

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え?何?……せ、先生!?

 未来の方はそう言うと本当に司には何も言う気がなくなったのか、黒板の方へと視線を向けてしまうのだ。  しかし人間というのは、逆にそういう風にされると気になってしまうもんだ。 だからなのか、司の方は未来が何が言いたいのかが気になってしまっているのか俯きながらもチョコチョコと未来の方に視線を向けてしまっている。  未来の方は、ちょとだけ優越感みたいなのを感じているのか、鼻が高そうにも思える。  そうこれが未来の性格なのであろう。 普段は恋人といる時というのは、ネコなのかもしれないのだが、普段の未来というのはSっ気のある子だという事だ。  誘い受けや襲い受けは勿論で、それを受け止めてくれるのが龍だけしかいないのかもしれない。  龍の方もそんな未来にメタボレで、どんな事があろうと未来の事を守るタイプであるようだ。  司の方は、そんな直ぐにそっぽを向かれて逆に気になって仕方がないようだ。  もうとっくに英語の授業は始まってしまっているのだが、司の方は先程の事が頭の中でグルグルとしているのか授業に集中出来ないでいる。  しかし先程、未来は司に何を言いたかったのであろうか。  やはり超能力者では無い限り、人の心を読める訳が無い。  司の方は無い頭をフル回転させてみるのだが、やはり未来が言いたい事が分からず授業中ずっと頭を俯かせ頭を抱えていた。  だから人の動きというのが見えてなかったらしく、司の目の前に教師が来ている等の行動も見えていなかったらしい。 「神田……君?」  司は自分の目の前に来たと思われる人物に名前を呼ばれるのだ。 流石に自分の目の前に来た人物に声を掛けられたら分かるだろう。 急に自分の名前を呼ばれ、司は慌てたように、 「わぁっ! たっ! ちょ……! 待った!!」  またまた今度は教師の顔のドアップに危なく後ろへと椅子ごとひっくり返りそうになった司。 だが、こういうことに関しては日常茶飯事の司からしてみたら運動神経の方も手伝ってか、どうにか机に手を付いて体を支えた事でひっくり返らずに済んだようだ。 そして体勢を立て直す。 「へ? 何? せ、先生?」  やっとの事で自分の目の前にいるのは教師だという事に気付いたのであろう。 そう司は口にしたのだから。
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