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寮の管理人
そしてまた変なとこに入り込んでしまい、今度もまたとんでもない場面を見るのはもう勘弁願いたいからだ。
とりあえず教室を抜け目の前にある階段を降りて行く。
司が居る一年C組の教室は二階にある。
朝は担任である純一に連れて来られたが今は一人だ。 果たして司は一人で寮に戻れるか今は不安で仕方がない。
まずは順調に階段を降りた後は職員室の前を通り後は真直ぐに行き美術室や音楽室やパソコンルームがある特別校舎を抜けるとまた校舎がある。 そこは朝、間違って司が入ってしまった空き教室がある校舎だ。
フッと司は見上げると、既に目の前には寮が見えていた。
「なーんだ……こない近くに寮と学校があったんだな。 朝、自分は反対側に行ってた事だったんだなぁ」
行きよりも帰り道の方が司からしてみたら楽に行けたようだ。
そして司は目の前にある寮の玄関を通り過ぎようとした時、寮の管理人に声を掛けられる。 そして管理人さんの言葉で足を止めるのだった。
流石は男子校。 寮の管理人までもが男性で、司自身、そろそろうんざりしそうになっているようだ。 本当にこの学校いや敷地内にいる人間っていうのは男性ばかりだからであろう。
「神田君」
しかし管理人さんというのは教師並に人の名前を覚えるのが早いと思う。 司は急に名前を呼ばれ直ぐに反応すると、寮の管理人が居る方向へと向くのだ。
「……はい? 今、俺のこと呼びましたか?」
司は寮の管理人に名前を呼ばれ辺りをキョロキョロと見渡すが、やはり司以外には誰もいない所からすると、やはり管理人さんは司の事を呼んだのであろう。
「俺に何か用事でも?」
司は管理人窓口へと足を向けるのだ。
その管理人の名前は三木谷涼(ミキタニ リョウ)と言うらしい。 何故か、ここの管理人のスタイルは私服姿ではなく例えるならばホテルマンなような制服をキチンと着ていた。
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