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私は今日も疲れたなあと思いながら家路に着いた。家の玄関に着いて大きな声を出した。
「ただいま!」
どたどたと床を走る音が聞こえると目を輝かせた五歳になった息子が現れた。
「お母さん、おかえりなさい!」
私は息子の元気な姿を見て仕事の疲れが吹き飛んだ。旦那と離婚した現在、息子の存在が生きる糧となっていた。笑顔で迎えてくれるのは幸せだった。
「ごめんね。仕事が遅くなって。留守の間、ありがとう」
私はそう言うとニコニコしている息子を抱えた。私は迎えてくれる息子がいるから頑張れる。
息子の小さな背中をぽんぽんと撫でながら幸せを噛み締めた。
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