5話

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王子「突然の面会、受けていただき感謝する」 ぺこりとわしらに頭を下げる王子。 皇帝「こんな亜人族に頭など下げなくてもよい」 王子「しかし、父上。礼儀というものが…」 皇帝「余の言うことが聞けぬのか?」 王子「い、いえ…申し訳ありません、父上」 王子が皇帝に向かって深々と頭を下げる。 見たところ、王子はまともな人で悪い奴ではなさそうに見える。 じゃが皇帝は完全に差別主義者でかなり悪い性格をしてると感じた。 レン「お前ら、俺達に刺客を差し向けておいて、面会がしたいなんてよく言えたもんだな?」 皇帝「刺客?なんのことだ?余は知らんぞ?」 レン「とぼけるのか?証拠はあるんだ」 皇帝「ほう?ならその証拠を見せてみよ」 レン「マオが証拠だよ」 と言ってレンがわしを指差した。 皇帝「あの猫長が証拠だと?」 マオ「そうじゃよ。わしが証拠じゃ。その証拠を今から話す」 そう言って、あの金銀兄弟が皇帝の無茶苦茶な要求を伝えにきた日のことを話した。 あの日、奴等が帰る時、わしは奴等のヒソヒソ話をしてたのを見て盗み聞きし、その内容が刺客を放ってわしとレンを密かに暗殺しようとする内容じゃったことを説明した。
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