貴族の隠し子、メイドのリリアンの復讐。

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「…っはい。言いました、言いました! どうしても、写真の中で優しく微笑んでいる母があんな男を好いているとは思えなかったのです!だから、言ってやりました。アンタみたいな男を私のお母さんが好きになるわけがない、アンタの無理矢理はらませたんでしょ!と。」 「そう思うのも無理はありません。それで、あいつはなんと言ったんです?」 「私を実の娘だと認めたときみたいに、アッサリ認めやがりました!昔、ここに使えていた母はアイツのタイプど真ん中だったみたいで、この家の亭主という立場を使って無理矢理…!  それを楽しそうに話しているアイツを見たら我慢できず、一発引っ叩いてやりました!」 「勇敢ですね…お母さまも報われたことでしょう。ですが、そんなことをして大丈夫だったのですか? いくら理由があるとしても、メイドが主人を叩いて何のバツもなしというのはあり得ないかと…?」 「いいえ、それが罰則はなかったのです」 「えっ?」 罰則がない…?リリアンさんの話を聞くとここの主人が自分の罪を受け入れて反省するような人だとは思えない。それなのに罰則がないっておかしいんじゃない?
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