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「そんな事ありません!」
「えっ?」
「確かに、復讐なんて世間的には褒められたものではありませんが…私にとって、アンさんがしてくれる復讐は救いなんです。」
「救い、ですか?」
「救いです。この世界じゃ平民が貴族や領主に逆らうことなんて、許されないじゃないですか。だからあんな扱いをされても何も出来なかったし、お母さんのために怒ることさえ出来なかったんです。
私はそんな自分が情けなくて仕方がなかった…でも、アンさんのおかげでやり返すことができるんです。私は今までお母さんのために何もできなかったけど、アンさんが復讐をしてくれるから初めてお母さんのために何かすることができたんです!!」
「私はお金をいただいていますし、仕事でやってるんです。」
「関係ありません!お金をいただいていると言ってもあれくらいのお金じゃ釣り合わないじゃないですか!」
「生活できるだけのお金をいただければいいので」
「そこから可笑しいんですよ!復讐をしてることがバレたらまず捕まりますし、処刑されるかもしれません。そんなハイリスクな仕事を市民の給料半月分で請け負うなんて…」
「バレなきゃ犯罪じゃないって言うではありませんか。」
「バレない自信どれだけあるんですか!?」
「100%バレませんよ。」
だって、警察も黙認してるんだから。
そうとは知らないリリアンさんの心配そうな顔を見ていると罪悪感が湧いてくる。
話をそらすためにリリアンさんに尋ねる。
「そういえば、
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