未来の記憶

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 「うわッ…!なになに!?」  体育館のコートで、バスケの練習中の彼女の背後から、思いっきり飛びついた。  嬉しかったんだ。  久しぶりに会えたことが。  「相変わらずのナイスバディだね」  背後から飛びついて、彼女の胸を鷲掴んだ。  ユニフォームの上からでもわかるほど、彼女の胸は大きかった。  っていうか、形がいいんだよね。  隙あれば触らせてもらってた。  めちゃくちゃ柔らかいからさ?  「びっくりしたぁ…」  キョトン顔で振り返る。  詩穂と会うのは3年ぶりだった。  高校を卒業して、彼女は神奈川の大学に行ってた。  卒業してしばらくは、頻繁に連絡を取ってた。  一緒にディズニーに行ったり、温泉旅行に行ったり。  会社で有給を取って、ずっと見に行きたかった北アルプスの絶景を、レンタカーを借りて見に行った。  山登りが嫌いな詩穂の手を引っ張り、湖のほとりにある風吹山荘で一泊した。  北アルプス最大の湖を散策したくて、最初に選んだんだ。  本当に綺麗だった。  「今日何時まで練習?」  「今日?多分あと1時間くらいかな」  「そっか」  「なになに?なんか用事?」  「…いや、別に。あそこに座っててもいい?邪魔はしないから」  「いいけど…」
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