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…でも、どうなんだろう。
心のどこかでは、やっぱり現実じゃないとは思えた。
猫も言ってたもん。
ここは現実であって、現実じゃないって。
言ってることは矛盾してた。
過去は変えられないし、変えちゃいけない。
そうとも言ってた。
考えようとすればするほどややこしくて、訳がわからなくなる。
ただ、ハルの顔を見てたら、なんだかそんなこともどうでも良くなってきた。
何度も見返してしまいそうになる。
肌が触れそうなほど近くで、見てしまいたくなる。
…生きてるなんて、やっぱり信じられないよ
突然いなくなったことが、まだ、頭の中で拭い切れていないのに
「人の心配なんてしてないで、自分のことに集中しなよ」
「俺のことはいいって言ってんだろ」
私の未来なんかよりも、もっと…
それを伝えるべきか、迷う自分がいた。
どうすればいいかわからなかった。
あの事故のことを、伝えるべきかどうか。
街の中を歩きながら、バッティングセンターに行こうって話になった。
その後カラオケに行って、帰りにラーメンを食べた。
カラオケの時にみんなに怒られた。
ビールを頼みそうになっちゃったから。
未成年でしょ!って言われても、…ね?
駅でみんなと別れて、そのまま家に。
おばさんは、まだ帰ってきてなかった。
相変わらず仕事で忙しそうだった。
荷物を置いて、シャワーを浴びた。
時計を見たら、10時を過ぎてた。
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