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チャリンッ
軽やかな鈴の音。
ハッとなって振り返った。
見慣れない道の真ん中には、1匹の猫が。
「やあ」
“それ”が音となって耳に届いた時、咄嗟に周りを確認した。
誰?
そう思ったのも束の間だった。
目の前の「猫」が近づいてきては、私を見上げた。
「キミは何しにここへ?」
………………………………………
………………………
……え?
…猫が…喋った……?
そんなはずがないと思い、もう一度見渡す。
だけど、誰もいなかった。
声は女性の声に近かった。
というより、女の子の声に近かった。
周りには人影も、車の音もなかった。
猫はじっと私を見つめている。
…まさか…
恐る恐る、声をかけた。
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