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幼馴染みとの腐れ縁
散歩していると公園の前で梨紗子の母ちゃんとすれ違った。
「あー、凌平!?」
「おう。」
「ちょっと!待って!」
慌てた様子で俺を呼び止めた。深刻な顔。まさかあの話か?
「この間は悪かったね。そのせいで停学になっちゃったんだって?」
「いいよ。別に。」
「話、聞いたよ、梨紗子から。あの子ったら…泣きながらあんたのこと…、今になって…。」
「いいんだよおばさん。俺が納得してんだからそれで。もう俺、またちゃんと学校行ってるし。」
「だけど…。」
「いいんだって。村瀬先生に怪我させたのは事実なんだし。」
「あたしからちゃんと学校に話すから。」
「ダメだって、それじゃ。梨紗子が言いたくない事、話さなきゃいけなくなるだろ?」
「でも。」
「俺がアイツを殴ったから停学になったんだ。暴力ふるったのに変わりネェ。アイツの鼻の骨、怪我させたんだから当然だよ。梨紗子、未遂で終わってよかったじゃん。あんなやつもう好きじゃねぇって。安心しな。」
「ごめんね凌平、お家の人にも三枝子さんにも顔向けできないよ。」
「あ、じいちゃんは俺によくやったって言ってたぜ?そうだ、親父には余計なこと言わなくて良いからね。まあどうせまたしばらく帰ってこねぇけどな。あのクソオヤジ…。」
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