停学処分

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停学処分

 次の日。学校で担任に呼び出された。  昨日の事が学校側に知られたらしい。その日、村瀬先生は来てなかった。  あのあと先生は学校から病院に行ってそのまま入院したようだ。 「内野。昨日、村瀬先生を殴ったらしいな。」 「はい。殴りました。」 「なんでそんな事した?」 「ムカついたから。」 「なんでムカついたんだ?」 「別に…」 「村瀬先生はお前に殴られて鼻の骨を折ったと言ってる。」 「そう…。」  職員室で担任と向かい合って座らせられた。握った拳の左手の星マークが消えかかってる。拳を握りしめ、それを睨みながらただ俯いてた。  担任には梨紗子の事は最後まで何も言わなかった。どうやら村瀬先生も昨日の詳しい事は学校に話していないらしい。  俺が怪我させたという事以外は。  殴ったのは事実だし、怪我させたのも事実。停学食らっても仕方ねぇ。  許せないものは許せない、暴力はいけない事だって解ってるけどこうなったこと後悔なんかしてねぇし。  随分あとになってから知ったけど、見た目がイケメンなその村瀬先生、実はロリコンのヤバイ奴だった。  他にも被害者がいたようで生徒にちょっかい出そうとしてたって他の生徒との噂になる頃には学校に来なくなってて、知らないうちに辞めてた。  そのあとどうなったかなんて知らねぇけど。  その日、何も知らない担任はそんな俺に、今後の進路の事やら普段の服装の事までたらたらとお説教してきた。   俺は黙って言われるがままそれを静かに聞いていた。  手の甲の星マークを見つめ、小学生の時の事なんかを思い出したりしながら…。
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