5/5
前へ
/13ページ
次へ
「優斗さん……そんな風に思ってくれてたんですね。実は私も、優斗さんと過ごす時間がどんどん特別に感じてきてて、どうしようかって悩んでたんです。でも、今こうして気持ちを聞けて、すごく嬉しいです」 「本当に?」 「はい。私も……優斗さんが好きです」 その言葉を聞いた瞬間、俺の胸は熱くなった。彼女が「好きだ」と言ってくれるなんて、想像もしていなかった。 遥は、俺の気持ちをそのまま受け止めてくれたのだ。 「ありがとう、遥……」 俺は言葉にならない感情を彼女に伝えるように、そっと彼女の手を握った。彼女もその手を優しく握り返してくれる。 「これから、もっと君のことを知りたい。君と一緒に、たくさんの時間を過ごしたいんだ」 「私も、優斗さんと一緒にいたいです。これから、もっとたくさん話をしたり、いろんな場所に行ったりしたいな」 お互いの気持ちが通じ合った瞬間、まるで時が止まったかのように静かで穏やかな空気が二人の間に流れていた。 周囲の喧騒も、外の冷たい風も、今は何も気にならない。ただ、彼女とこうして手を握り、同じ気持ちを共有できたことが嬉しかった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加