アゲハ蝶の願い

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それから数ヶ月後。 高畠が死んだ。家にできたススメ蜂の巣を小さいうちに壊そうとしたところ、運悪く刺されてアナフラキーショックで死んだ。 未羽は一度思ったことが現実化してしまいショックだったが数週間経ったらそうでもなくなったようで。それもはるえが献身的にケアをしたからだ。 さらに一年後、父のモラハラを受けていないのびのびと過ごすはるえを見てホッとしている。 庭に行くとまたアゲハ蝶が服にとまった。サイズも大きくなってしまったので未羽がはるえに習った洋裁でワンピースにリメイクした。 「見て。今年もきたよ」 あの頃このアゲハ蝶がきた時から一年。 泣いていた未羽の元に来ていた時のように。 「スズメ蜂からアゲハ蝶に戻ってきたのかしら」 「こら。……まぁ、かもしれない……か」 はるえは笑った。やはりはるえも高畠の態度が気に食わなかったし精神的に苦痛で死んだおかげでせいせいしているのは事実だ。 未羽も笑った。 「おかえりなさい」 2人がそういうとそのアゲハ蝶はバサバサと羽を動かした。 ただいま、と言うかのように。 終
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