神や妖が視える俺の正体がヤバくて日本三大妖怪から日本を救うため激ヤバ最強組織を創る

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デンの背に乗り大阪のミッチーさん(一応神様)の所へ到着するまで、本当に30秒くらいだった。 なんだか空というよりもどこかの異空間をビュンビュンと次々に移動したような不思議な感じだった。 が…… 「うっ……おぇ…」 背中酔いした。 「大丈夫かね、昴くん! いやはややはりキミは仕事が速くて助かるわ〜! 殿狐様もお久しゅうございますぅ〜!」 ハッハッハ!といつもの満面の笑みの菅原道満氏。 ミッチーさんの両サイドにはいつもの美人巫女2人が並んでいる。 「昴様っ、大丈夫でございますか?」 「あらまぁお顔が真っ青でいらっしゃいます」 眉を八の字にした美しい巫女2人の顔が!ちちち近いっ! いや、ちちち乳が近いっ!!! 「昴様、こちら聖水でございます」 「せせせせ聖水ぃい〜っ?!」 一体どこから出た液体ですかそれは?! ごくごくごくごく 「あらまぁ、実に良い飲みっぷりで」 「ぷはぁ〜っ!」 「どうです?お身体が少しは楽に、」 「そそそりゃあもうっ☆完璧に回復しましたよ☆ こんなに美味しいものを飲んだのは初めてです☆」 俺はキラキラの笑みを作ってみせる。 美爆乳美人巫女の聖水すげぇ〜! なんか生温くてトロトロしてたような…! (実際はただの神社の湧き水) 「にしても……」 おいおいおいおいなんなんだよこの人の数はっ!! 東京よりもヤバくないか?! 「あのさー、ミッチーさん…… いくらなんでもこの数俺1人じゃ無理っすよ。物理的に。」 「いやいやいけるいける大丈夫大丈夫!昴くんならぁ〜!ねぇ〜?キミたち〜?」 「ハイ!それはもう♡」 「あの昴様ですもの♡」 「あ、あはは…デスよね俺っすもんね☆」 デレデレしている昴を傍で見ていたデンは(マジでコイツチョレェ〜)と心の中で呟いていた。 「そもそもほら、受験日までに完了してくれりゃええねんから日々コツコツやればよろし!」 じゃあ自分がやれよと言いたいが、美人巫女たちに期待大の顔で見られれば何も言えなくなる。 だいたい日々コツコツなんてやってられるか! 何万人もいんだぞ!! 「おっ、そーだ、昴くん! ここまで来たなら京都のユッキーんとこにも顔ださにゃあかんやろ」 「ぜぇっったいに出さない!! よし早いとこ行くぞ、デン」 俺はデンに乗ってリストの上から順に回っていく。 1人目、2人目、3人目……くらいまでは、自室で猛勉強をしていた。 自分と同い年の方々がこんなに死に物狂いで頑張っているというのに…… 俺は狐の背中の上で呪文的なものを唱え、ミッチーさんからのパワーを分け与えている…… 同じ受験生なのにだ。 俺、ホントにこれでいいんだろうか。 高校受験のときを思い出す。 あのときは神仕事3年目。 そう。3がつく時というのは必ず心情に変化が現れるもの。 ちょーど少しばかり飽きてきていたのだ。 が、俺一人でやっている仕事ではない。 常にこの狐がいるわけだ。 勝手に仕事を取ってきたりして結局ほとんど受験勉強ができずに受験の日を迎えた。 結果、どうなったかというと…… いや、落ちたよね、当然に。 もちろん俺はデンに大抗議した。 もうお前の飯ぜんっぶ抜きだと言って泣きわめいた。 デンとはそれはそれは大喧嘩になり、そこらじゅうの人ならざるものたちが止めに入ったくらいだ。 するとデンは、この理不尽さを訴える!などと笑えることを言いだし…… 人でもないこいつが一体どこになにを訴えるってんだよ(笑)などと小馬鹿にしていたのだが…… 連れていかれた先で驚愕した。 なんと、全国の有名どころの神々や妖怪などなどが集まった大裁判が行われたのだ。 さすが狐の大神ともなると、やることが違う。 これだけの数の神々を一気に集めることができるとは…… って関心なんかしてる場合じゃなかった。 俺は正式に訴えられていた。 さて、そのときの神世界の裁判の話をしよう。
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