狂気のコレクション

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 ――男に囚われて五ヶ月。  俺はあの日以来、初めて外に出してもらえた。もちろん男も一緒だ。  男は俺を車の助手席に押しやると、妙に切羽詰まった面持ちでハンドルを握った。 「大丈夫だからな」  その一言だけ呟き、アクセルを踏み込む。  その後の記憶が……ない。  何かひどく恐ろしい目にあった気もするが、気付いた時には、すっかりこの体に馴染んでしまった男のベッドの上にいた。
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