おかえりの部屋
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「あっ」 不思議な体験にも慣れつつあった、あるとき。 大学構内で理恵を見かけた。 男性と手をつないで歩いていた。 秋晴れの日差しよりもまぶしい笑顔で。 それは涼しくなってきた気候と関係なく心を寒くさせた。 理恵は、もう本当に僕以外の相手がいるのだ。 目の当たりにすると衝撃が強かった。 僕は捨てられたのだ。 明確な現実に胸を打たれていく。
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