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第48話 エルフの里①
また屋台の並びに戻ったら、ミディアちゃんは買い食いを再開して。
気持ちの良い食べっぷりを見せてもらったら、あとはどうしようか? ってなったわ。パフォーマンスとかは無くはないけど、おじいちゃん神様のを見た後だと他のは見応えがないだろうとミディアちゃんが言ったから。
「せやなあ? ちょいと里回ろか?」
『あら、いいの?』
今日がやっと出回れた日だとは言え、ミディアちゃんに歩きっぱなしは大丈夫か心配だったけど。
ミディアちゃんは、『ええよ』と言ってくれたわ。
「買い食いも満足したし、ポットに案内出来んのも今日くらいやからなあ」
『じゃ、お願いするわぁ』
あたしは根付けじゃなくて、かんざしのままミディアちゃんの髪の下で揺れているけど。
ゆっくりゆっくり、ミディアちゃんは祭り会場から離れていく。
ガヤガヤから離れれば、里って言うのは結構静かのようね?
誰もいないわけじゃないけど……奥地とかの観光名所みたいな感じ。
会場を抜けたら、『のんびり』って言葉が似合う風景に入ったわ。
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