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第49話 ポットの感情
ちょっと不思議ちゃん気質のミディアちゃんだけど。エルフ芸妓ちゃんとしても素晴らしい器量持ちさんだし、紡ぎ人としての職人の技術もプライドもピカイチ。
ただただ、顔の良さで推し活への資金稼ぎに『ゲイホスト』していたあたしとは大違い。
顔の良さを商売の道具にすれば、がっぽりお金が手に入る。
美容を意識しなくちゃいけなかったから、お金は必要だった。スキンケアとか事務の月謝とか諸々。もち、推し活だなんて万単位の金額がすぐに吹っ飛ぶ。
でも、推し活をすることでの心の栄養は堪らなかった。好きなものを手に入れたい意欲は仕事や美容よりも半端ない。それを意識したのはいつごろからだったか。
転生した今では、あんまり覚えていない。
なんだったか、って程度に記憶が薄れてきているのよね?
一度死んだから?
転生させられたから?
AKIRAの記憶って、ずっと残っているものだと思ったのに。実際させられるとそうじゃないんだなってわかったのよねん? けど、それについて絶望したりしていない。
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