第49話 ポットの感情

3/3
前へ
/76ページ
次へ
 結ばれない恋とかに発展したとしても、ミディアちゃんにとって大事な相棒のような相手になりたいと思った。  だから、今は恋とか愛とかじゃなく、ただ傍に居て、過ごす時間を続けていたいという願いが出来たの。  それくらい、あたしをこの茶釜に転生させた神様とやらに……わがまま言ってもいいわよね?  リンクとかしてないし、マイペースで気まぐれ屋さんだから、その願いが届くかはわかんないけど……。 「次は、川行こか?」 『あら? 見に行っても大丈夫なのん?』 「今は氾濫の時期ちゃうし、構へんよ? 結構綺麗なもんやで」 『じゃ、お願いするわん』  デートじゃないけど、前世でがきんちょだった頃に女の子と遊びに行く気分。  女といっしょに、出歩くのが楽しいだなんて……男を恋愛対象だと自覚する前でも、あったかしらん??
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加