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死体の飾りつけ
「……なんだよ?これは!?」
根岸さんがつぶやく。
私も、驚いた。
だって、本当に、部屋中が、真っ赤なのだ。
そして、ピンクのビニール紐か、何か、部屋中に飾りつけられていた。
幼い頃、折り紙で、色のついた輪を作り、また、色の違う輪を繋げて、父親の誕生日を祝っていた記憶を思い出す。
「…………この、ピンクのビニール?ですか?触っていいですか?」
私は、手袋をつけ、検死官の1人、班長らしい人に聞く。
「触るな!!」
「は、はい!!すみません!!」
私は謝る。
根岸さんが、検死官に聞く。
「このピンクのビニールみたいなのなんですか?」
検死官より、水無川班長が答える。
「これは、内蔵、小腸かな?当たりかい?葛西とおる検死官?」
葛西さんと言う人は、ムスッとしながら、答えた。
「……あぁ。そうだ。所構わず、内蔵が、ぶちまけられていやがる。この、内蔵の持ち主、仏さんは、キレイに、内蔵が取り出されている。俺の見立てでは、死後2日位だな」
死体袋があった。
3人で、中を見る。
女性だ。長い髪の毛で、まだ、20歳位の、キレイな女性だ。
「身元は?証拠品あるかな?」
水無川班長が聞く。
すると、後ろから、藤堂さんが、言う。
「倉木しおん。22歳。市内の美容院で、勤めている。明るい性格で、周りの人間から、とても、信頼されていて、2日間、無断欠勤していて、心配した、オーナーと従業員の2人が、彼女の部屋を訪ねると、鍵がかかっていなく、中に入ったら、仏さんを見つけたんだ」
水無川班長は、そうか、とつぶやく。
私は、吐きそうになる。
このピンクのビニールが小腸なんて。ヤバ、吐きそう!!
すると、根岸さんが、ポッケから、ビニール袋を取り出し、私に渡す。
「………ほら、この、袋使いな?吐くなら、現場から出て、吐くといい」
私は、ビニール袋を受け取り、急いで、現場を離れ、盛大に吐いた。
気持ち悪い!!気持ち悪い!!!!
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