それなら私から

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 視線を逸らしたまま早口でそう言うと、カミルは慌ただしく寝室を出て行った。何故か行先が浴室だったように思うが、仕事をする前に顔を洗って眠気を吹き飛ばしたいのだろう。  無事に初夜を終えたという達成感と疲れからか、急激な眠気が襲ってくる。  カミルには寝衣を着るようにと言われたが、もう動ける気がしない。毛布を身体に巻きつけて、ルフィナは小さな欠伸をひとつ落とすと、目を閉じた。 ――あれ、そういえば、子種って……?  半分夢うつつに、ルフィナは先程の行為を振り返る。  カミルのものを受け入れたのは確かだと思う。痛みはあったし、破瓜の証である血も出ていた。胎内に子種を注いでもらう必要があると書物で読んだ記憶があるのだが、どうだったのだろう。 ――まぁいいわ、明日の朝、カミル様に尋ねてみましょう。  襲い来る眠気に勝てなくて、ルフィナはそれだけ決めると眠りの中へと潜っていった。
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