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ふたりで迎える朝
夜明けとともに目を覚ましたルフィナは、隣にカミルがいることに気づいて目を瞬いた。何故ここに彼がと考えかけて、昨晩はカミルに抱かれたことを思い出す。
誰かと一緒に眠るなんて初めてだが、彼のぬくもりがそばにあるのはとてもいい。
仕事を思い出したと言って部屋を出て行ったはずだが、熟睡していて彼が戻ってきたことには気づかなかった。
それでも、二人で一緒に朝を迎えることにくすぐったい気持ちが湧き上がる。
あらためて、彼の妻になったのだなと実感しつつ、ルフィナは眠るカミルの顔を観察する。いつもは大人びて見える彼も、目を閉じているとどこかあどけない。眠っていても耳は聞こえているのか、時々ぴくりと動くのが可愛らしくて、ルフィナはこっそりと悶えていた。触りたいけれど、そうしたらきっと起こしてしまう。
しばらく寝顔を観察していると、カミルが微かに眉を顰めた。同時に耳もぴこぴこと動く。
可愛すぎるその耳の動きに目を奪われるルフィナの前で、カミルが低くうめいて目を開けた。
「ん……、おはよう、ルフィナ」
「おはようございます、カミル様。よく眠れましたか?」
「うん、まぁ。……冷えるから、寝衣を着てって言ったのに」
その言葉に、ルフィナは服を着ないまま眠りに落ちたことを思い出す。未だに全裸だったかと慌てて確認すると、きっちりと寝衣を着せられていた。しかも初夜専用の薄い下着ではなく、透け感のないしっかりとした素材のものだ。
「もしかして、カミル様が着せてくださいました?」
「風邪をひいたら困るからな。……その、あまり見ずに着せたから、ボタンがずれてるかもしれないが」
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