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「おかしなオズウェル様」
メリナはにっこりと微笑んだ。
普段の冷静で凛々しいオズウェルももちろん好きだが、野性的で荒々しさがありつつ、どこか抜けたところもある今のオズウェルも好ましい。
「本当に駄目だな今日は……」
「ふふ、ダメじゃないですよ」
メリナは小さく笑いながら、オズウェルを胸に抱き寄せた。思いのほか抵抗なくオズウェルが腕の中に納まり、少しびっくりする。
「オズウェル様と一緒にいると、こんなにどきどきします」
メリナはオズウェルの耳に唇をあてがい、頭をぎゅっと抱きかかえた。
「そんなに俺の理性を飛ばしたいのか君は……!」
耳や尻尾も含めた全身を震わせたオズウェルは乱雑にシャツを脱ぎ捨て、メリナの顔の横に強く手をついた。無駄をそぎ落とし、鍛え上げられたオズウェルの身体は、服をまとっていない方が圧がある。
また何かしてしまったらしい、と思えどメリナには本当に心当たりがない。
「いますぐ、君が欲しい」
四度目は思いをぶつけるようなキスだった。一度目ほど荒くはないが、三度目よりも熱がこもっている。
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