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Epilogue
使用人部屋に戻る途中、エリックは思った。
あの絵はいったい何だったのだろう。カンバス卿もお嬢さまも、ご存知のようだった。
絵の中に入るという体験なんて、今までしたことがなかったし、とても現実とは思えない。
噂でよく耳にする『人を喰う化け物』は、『屋敷の絵』のことだろう。
あの絵はとても危険な存在だ。まだ何も分かっていないが、あの絵を放っておくわけにはいかない。それだけは確かなことだった。
――あの絵を取り戻すために、何をすべきなのだろう……。
エリックはしばらく考えたのち、とてもシンプルな方法を思いついた。
そうだ、お嬢さまに聞いてみよう。きっと、明日も僕のところにいらっしゃるはずだから。
END...?
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