7人が本棚に入れています
本棚に追加
16 黒岩という女
”人殺し”
という、レッテルを貼られたら
学校でいじめられるのだろうか。
それとも、社会全体からいらない人間として
扱われるのだろうか。
命「……やってみようかな」
命「レッテルを貼られに」
篠原「え、かんなが！？」
先生「あーはい、家出だそうです」
篠原「何で、、、」
庵哩「……あの後か？」
あの時は何も荷物を持っていなかったから……。
あのまま家に帰って……？
乍哭「……どうしたんだろう」
庵哩「さぁ？」
優斗「お前らが拐ったんだろｯ！」
庵哩「俺ら！？」
庵哩「んなわけ……」
優斗「だって、俺たちがいじめてたろ？」
優斗「だから、復讐を……」
庵哩「そんなことしてねぇって」
乍哭「庵哩のいう通りだよ」
乍哭「僕たち”は”そんなことしない」
篠原「”は”？」
篠原「それ、他にやる人がいるみたいじゃない」
乍哭「君は違うの？」
乍哭「黒岩さんのこと、いじめてたんでしょ？」
篠原「ｯ……」
篠原「私たちは親友よ」
乍哭「へぇ～本当に？」
篠原「え、えぇ」
乍哭「ま、いいや」
庵哩「……犯人とかいないんじゃないか？」
優斗「それってどういう……」
庵哩「”家出”なんだろ？」
庵哩「黒岩がそれを選んだんだ」
庵哩「ここで揉めてたら黒岩の思い通りになるな」
優斗「思い通り？」
庵哩「アイツは面白いものが好きだって言っていた」
庵哩「人間関係の崩壊、とかな」
乍哭「まさに、今の状態だね」
乍哭「……元からだけど」
庵哩「だから、やめよう」
庵哩「もう、争わないでいよう」
篠原「でも、河原殺しの罪は消えないわよ」
庵哩「それ、は……」
先生「あ、その件だけど」
先生「自首した人がいるらしいぞ」
先生「だから、もう解決な」
乍哭「自首……？」
優斗「誰がそんなこと……」
篠原「掲示板、見に行きましょう」
最初のコメントを投稿しよう！