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篠原「あ、これね」
そこにはこんなことが書いてあった。
6月21日 17時
一般道にて、男子高校生の死亡が確認された。
ナイフらしきもので刺されており、出血多量によるもの。
犯人は黒岩命。
6月27日午前6時に、自首をした。
黙秘を続けている。
庵哩「くろ、いわ?」
乍哭「でも、名前が違うね」
英「君たちは何も知らないんだね」
庵哩「誰?」
英「神谷英です」
庵哩「あ~」
優斗「ッ……英」
篠原「知り合いなの?」
優斗「……」
英「……」
乍哭「僕らが何も知らないってどういうこと?」
英「……そのままの意味ですよ」
英「黒岩かんなには裏があるってこと」
庵哩「裏……」
乍哭「どうしてそのことを君が?」
英「……幼馴染みだから」
優斗「え、?」
英「僕はかんなの全てを知っている」
英「だから、狙われるんだ」
優斗「狙われるって、黒岩にか?」
庵哩「……殺人犯、なんだもんな」
庵哩「情報を握られてる状況はよくない、ってことか」
篠原「何もついていけない……」
哩「何やら楽しそうね」
庵哩「……哩、さん?」
哩「どうも」
篠原「ま、また増えた……」
乍哭「何か用?」
哩「そろそろ旅立つ時かなと思って別れの挨拶でもしに来たんだけど……」
哩「別の問題がありそうね」
庵哩「黒岩命って知ってるか?」
哩「あなたたちも知っているはずよ」
哩「だって、黒岩かんなと同一人物なんだから」
英「……それ、言っていいんですか?」
哩「大丈夫よ」
哩「こっちは弱味を握ってるんだから」
優斗「じゃぁ、黒岩が殺人犯?」
優斗「そんな……」
篠原「……やっぱ、気にくわなかったのよね」
篠原「あの女」
庵哩「篠原?」
篠原「あんなのが親友なわけないじゃない」
篠原「優斗、これからは二人で過ごしましょう」
優斗「え、……それは……」
英「無理だよ」
英「優斗はかんなのことが好きなんでしょ?」
優斗「そ、そう……」
篠原「な、何で……?」
篠原「あんな女より、私の方が数倍かわいいじゃない!」
優斗「そういう態度が……好きじゃない」
優斗「俺、いじめもしたくなかった」
優斗「でも、従うしかなかったから断れなかった」
庵哩「……そう、なのか」
乍哭「庵哩は何でも信じるね」
乍哭「どうせ、印象よくするためのくせにね」
優斗「ち、ちがう!」
哩「あらあら、あのこの考える通りね」
哩「この記事が偽物だっていうのに」
一同「は?」
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