第19のトコロ:ウィーン少年合唱団

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第19のトコロ:ウィーン少年合唱団

今回は東京オペラシティで行われたウィーン少年合唱団を聴きに行ってきた。コンサートだ、ライヴではない。コンサートなんて高校のときに行ったきりだ。 そんなわけで、建物からして私は場違い。お上品な方々が来ている。 だいぶ早めに始まったなと思いきや、観客のウォーミングアップだった。体を動かし、みんなで歌うという。 やばい、「イェーイ!」とか「ドゥオー!」というノリではない。 だが場に馴染みやすい体質の私は、10分もしないうちに、指揮者の言うまま歌い声をあげていた。 いやあ、カラオケで必ずNightwishを歌っていてよかった。高い音も出るし、音程も外さない。 「愚民ども! 私の歌声を聴け!」 座席が2階でステージも近いため、そんな気分にもなる。 会場が温まったところで始まるか? (厳戒態勢の中有名人らしき人来たと思ってたら、天皇皇后両陛下と愛子さんだとあとで知った) ということで、だいぶ遅れて「コンサート」が始まる。最初のうちこそフンフンと聴いていた私であったが、トップの子がソロをとったときソレは来た。 のである。 自分の穢れた魂が浄化されるようである(帰宅したらまた穢れるだろうけど)。 その後は一曲終わるごとにため息が……。 なぜあんな美しい声が出るのだろう? あの声が手に入るなら、私は体重の半分をあげるよ! 休憩を挟んで第二部。 今度は目をつぶり、神経を集中させた。 「天使の歌声」なんてものではない、大天使だ。私は圧倒された。体も魂も洗われる。 周りの人達が感動してすすり泣いていたが、そりゃあそうなる。 衝撃が強過ぎてどうにも表現できない。一回聴いたら1ヶ月は美しい気持ちでいられそうだ。 歌がうまいとか声がキレイという次元ではない。カリスマ性と協調性の両方が組み合わさっている。 全身で歌声を感じると、天海にいる気分を味わえる。本当に行ってよかった。 2024年6月8日
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