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第20のトコロ:マイクロミニブタカフェ
記念すべき第20のトコロはマイクロブタカフェ。
以前から目黒店を知っていたが、いつの間にか全国各地にできていた。場所によって値段が異なるため、お手軽価格の池袋サンシャイン店に行く。完全予約制で入場料と30分毎に滞在費がかかる。延長可。
サンシャイン通りを進み、サンシャインシティに降り、アルパ地下1階入ってすぐ左手に入り口がある。
外国人だらけで英語が飛び交う。注意事項を聞き、同意書にサイン。手荷物を預けて時間がきたら入場する。
10畳くらいの明るい室内にはローテーブルがおいてある。私も案内されたテーブルにすわり、渡されたブランケットで足を覆う。
周りの人々の膝の上にはブタさんたちが寝ているという、猫カフェにはない雰囲気。
フクロウカフェやうさぎカフェにも行ったことがあるが、全く違う。
見る、遊ぶ、抱くのではなく、膝の上に座ってもらう。
選ぶのは人間ではなくブタである。ブタに選んでもらえない場合はひとりぽつんと座ることになる。
といっても、本当にブタが1匹も寄ってきてくれない場合は店員さんが連れてきてくれる。
はじめの2匹は乗ったと同時に去っていった。私の膝は乗り心地が悪いのか、猫くさいのか。
私自身、ブタの性格や感情がわからない。賢いと聞いたことがあるので、犬と似ているかもしれない。
さて、3度(匹)目の正直で茶色い子ブタちゃんが膝の上に来た。
また逃げるかなと緊張したが、くっついたまま寝たようだ。
どう話しかけたらいいのかわからないので、無難に赤ちゃん語。動物は耳の後ろをかかれたら喜ぶはずだとカリカリする。
それから5分くらいしたあたりで、黒い子ブタちゃんがやってきた。
ごめんよ、満席だよと思ったが乗ってきた! ブタ団子!
そんな様子を見て、なんとなく羨ましくなったのだろう。およそミニブタとはいえない巨大な白ブタがやってくる。
ヤツはまず黒ブタを追い払う。そして熟睡している茶ブタを起こす。
ピギーッ! まじでそう鳴いた。かわいそう……。
白ブタさんは強引に乗ってきたものの、体が大きいため、膝の上にあるのは肩から上あたりまで。下半身は私の膝からずり落ちている。
パッと見、店舗で1番大きな豚さんだ。
どの子も膝の上にやってくるのはそう躾けられてるからだろうか? 実際にはミルクを飲んだら膝の上で寝る流れなのだが、どう膝の上に乗せるようできたのだろう? 次いけたら聞く。
カフェは一応ドリンク飲み放題なのだけど、ずっとブタさんが膝の上で寝ているので、何もできない。
巨大なミニブタさんは時間がくるまでずっと膝の上にいた。延長するか聞かれたが足が痺れてきたため、丁重にお断りする。
時間がきたのでどうするのかなあと思ってたら店員さんが
「おはよう! おはよう!」
と話しかけて白ブタさんを起こした。間違いない。
このマイクロミニブタカフェの子たちは、いずれは誰かのペットになるのだという。カフェで人間と戯れて社会性を養っているようだ。
猫好きの私にとって、毛が硬くブヒブヒいう生き物は不思議な存在だった。猫に対して「にゃー」と話しかけることは何の抵抗もないが、「ブヒ」語を話すのは恥ずかしいな。
とはいえマイクロミニブタカフェは、ミニブタを飼ってみたいという人だけでなく「確実に動物とふれあいたい」という人全員におすすめ。
2024年6月14日
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