前編

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「こ、これが人間の乗るアーティファクトの力なのか?」 「私の強さに気付いてくれたか?」 「ふざけるなぁ! 勇者神は勿論、下等生物の人間なぞに負ける僕ではない!」  グレンデルは激昂して槍で何度も突き続ける。 ベイオ王のウルブレードは避けたり爪で捌いたりするが、徐々に押され始める。 「ぐっ、中々やるじゃないか」 「どうだどうだどうだー!?」  遂にグレンデルはベイオ王の乗るウルブレードの身体を貫く。 「ぐあっ!」 「このまま死んじゃえー!」 「それはできんな!!」  ウルブレードは槍が刺さったままグレンデルの左腕を掴む。 「な、何をする? 痛でででで!!」 「うおおおおお!!」  ウルブレードは掴んだ左腕を全パワーを使って引っ張る。 「やめろやめろ!!」  グレンデルは何度もウルブレードを殴り、ウルブレードは壊れていくが、引っ張る力を弱めない。 「はあああああああ!!」 ーーブチィッ!! 「ぎゃああああ!!」  グレンデルの左腕が引きちぎられる。 「痛い!! 痛いよーーー!!」  ウルブレードは身体に槍が刺さったままグレンデルから距離を取る。 「さ、さて、これからだが、もうウルブレードがもたないぞ」
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