ベイオウルブレード・真紅の王の物語

前編

　一方、デネ国はその日も巨人の襲撃を防いだ。

「ベイオ様、今日もお見事な戦いでした」

　戦場でパワータイプのアーティファクトブレイブ、ソーメイスに乗るブレカが戦い終わったベイオ王の乗るウルブレードに声をかける。

「ああ、ありがとう。だが今回の敵は中々強かった。自慢の斧がこの通り両方ともダメになってしまった。特注品だからアーティファクトエレクトロニクスに連絡して手配してもらわないとな」

「既に予備としての斧を事前に連絡はしておりますのですぐに来るでしょう。それまでは国にある武器をお使いください」

「それは助かる。名のあるアーティファクトではないもののこの斧は堅実で私の心強い味方だ。それまで巨人の侵略が無ければいいが、どうやらそうは言っていられないようだ」

戦場となった草原から見える山に火が上る。