童話 ほっぺにいっぱい

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 ある日。  ぼくがようちえんからかえって来たら、ハムのようすがいつもとちがうのが見えた。  なんか顔がおっきくなってるような・・・。  ぼくはケージに近づいてよく見てみると、ハムの顔が大変なことになっていた。 「お母さん、大変大変!」  ぼくは急いでお母さんに知らせた。そしてそのままお母さんの手を取ってハムのところに引っぱっていく。お母さんもただならないぼくのようすにあわてていたけど、ハムを見て笑った。それからお母さんは居間(いま)にもどってスマホを持ってきてから、顔が変になっているハムを写真でとりだしたのだった。 「これはエサをほっぺに入れて、取られないようにしているのよ」  だから大丈夫、とお母さんはぼくの(あたま)をなでながら教えてくれた。それを聞いたぼくはほっとして、ハムがほっぺたにエサをつめこむのをニコニコして見つめた。  そしてこの時に、お母さんにもないしょで、あることを計画(けいかく)したのだった。 【つぎのページにつづく】
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